若い時より、歳を重ねた今になってジーンと響く名曲がある。「Night of The Knife」(ナイツ・オブ・ザ・ナイフ)。1994年リリース、TMNの28枚目シングル。作詞、小室みつ子。作曲、小室哲哉。オリコン1位を獲得。デビュー10周年と同時に「TMN終了」を各種メディアにて一斉発表した日にリリースされ、30年以上経ってもまったく古さを感じない。今回は印象的な歌詞をピックアップしながら、こころの調律師の視点で考察しようと思います。
Contents
- 1 新しい始まりが今 ドアの向こうまで近づいてきている じっとしてられない 今夜はこのままじゃ眠りにつけそうもない 君と
- 2 ささやかな夢をかかえて 昔君とただ街を見下ろした あの丘にいきたい あの頃の気持ちをふと思い出したくなったのさ
- 3 Nights of The Knife 君を抱き寄せ この街に踏み出そう Dream on
- 4 ハイウェイがビルの谷間を突き抜けてく 贅沢な夢をかなえている街
- 5 終わりのない夢 終わりのない情熱 これからもずっと走り続けるさ
- 6 どんな過去さえも君と乗り越えて来た きっとふたりなら何もこわくはない
- 7 We are going to make a brand-new day
新しい始まりが今 ドアの向こうまで近づいてきている じっとしてられない 今夜はこのままじゃ眠りにつけそうもない 君と
終わりは、新しい始まり。
この意味が肚(はら)で解ってくるのが、人生を走り続けた一部の男女だと思います。恥も挫折も絶望すら経験してきた人にとって、この曲は特別な響き方をするのです。大袈裟かもしれないけれど、人間力とか感性のリトマス試験紙なのではないか?とワタシは密かに思っていて、「この人は」と思う相手にさりげなく「ナイツ・・・」への感想を求めたこともありました。
自分の中に無いモノは、ワタシ達は反応することができません【他人は合わせ鏡の法則】。
リリース同年、ワタシは22歳で結婚しました。当時のこの曲に関する記憶はなにもありません。「そらそうだろう」と今の自分には分かります。人生にもがいてはいましたが、生きる意味やルールも知らず、表面的な反応しかできない薄っぺらかった当時のワタシには、歌詞の奥にある熱い思いに共振共鳴できる要素などまだ何一つなかったのです。
ささやかな夢をかかえて 昔君とただ街を見下ろした あの丘にいきたい あの頃の気持ちをふと思い出したくなったのさ
少女の頃、どんな人になりたいと貴女は思っていましたか?
こころの調律では、叶えたい未来のビジョンを「BE(あり方)設定」と呼んでいます。
稚拙だったワタシの理想は、キャリアウーマン。飛行機であちこち行けたらいいなあ程度の漠然としたあこがれでした。育ったのは大阪府枚方市という住宅街で、「あの頃の自分」と「今のワタシ」を感じたくなると足を運んでいます。
ささやかな夢を抱いたあの頃のあの時間。それぞれの胸に「あの丘」である原点がきっとあることでしょう。
忘れていたなつかしい気持ちがこみあげてきたり、何かが動かされるような体感を得ることが出来る場所。自分だけのパワースポット。ワタシにとっては、母校と神社。よく遊んだ田んぼの脇の用水路。稲の匂いに包まれると、細胞がザワっとするんです。
Nights of The Knife 君を抱き寄せ この街に踏み出そう Dream on
生きているなら飛んでみたいのが「夢」という名のバンジージャンプ。
その際、隣に最愛のパートナーがいるにこしたことはありません。だけど大切なのはその一人目である、貴女自身。いまだに知らない人が多いのですが、心理学でよく言う自己肯定感とか、統合(脱アダルトチルドレン)のことを甘くみてはいけません。人生に必要なのは理想の彼氏の前に、自分自身の「自律と自立」。
素敵なパートナーが既にいる人、まだいない人、別れるかどうかを迷っている人。面倒かもしれませんが、カウンセリングは長い人生のリスクを回避する投資になります。男と女、陰陽揃ってワンセット。肩を寄せ合うベストパートナーがいると、やっぱり強い!
ハイウェイがビルの谷間を突き抜けてく 贅沢な夢をかなえている街
この歌詞とメロディの展開がすき。
阪神高速道路環状線のきらめく夜景が、ワタシの脳裏に浮かんできます。自分でハンドルを握った日のこと、助手席で見下ろした記憶も走馬灯のように流れます。
あの終了からずいぶん月日が経過して、当時は想像もしなかったオンラインの時代です。夢は本当に自分次第。年齢性別、場所すら選ばず叶っていきます。
なんですけれど、TMNには都会が似合う。彼らのサウンドには、大人達の上昇志向を刺激する特別な周波数が、きっと刻まれているんじゃないか。失くしてはいけない大切な決意。ワタシ達が忘れてしまわないために、「ナイツ・・・」として残してくれたとワタシは感謝しています。
終わりのない夢 終わりのない情熱 これからもずっと走り続けるさ
かつて、男女平等はただの幻想にすぎないと思っていました。女にとって苗字が変われば、簡単に「自分」が踏みつけられ、潰されていく心もとなさがありました。なんだかんだ言っても男尊女卑を引きずってきた世間の空気も、ようやく希薄になったと感じます。ちょっと陳腐かもしれないけれど、こんな今に到達できて、この時代に生きているワタシ達は間違いなく幸運です。
自由と責任はワンセット。もう誰かのせいには出来ません。
終わらせようとして一度は捨てた夢がもしもあるなら、再チャレンジも貴女次第。終わりのない夢、終わりのない情熱。自分をもう誤魔化さない。TMNの三人は、あとちょっとで70代ですよ。命尽きるまで走りつづける男たちってエイジレス、なんてカッコイイのでしょうか。
どんな過去さえも君と乗り越えて来た きっとふたりなら何もこわくはない
現実のパートナーシップはなかなかに難しい。事実、小室哲哉さんは芸能誌を賑わす話題を何度も提供・・・・。
どんなことでも乗り越えていける理想的なパートナーと出逢えるのは、心理的な調整を済ませた人に限定されます。日本にはカウンセリングに懐疑的な人が多いですけど、これは本当の話です。
我慢や犠牲は要りません。それで成り立つ男女関係が演歌の世界にはよく登場しますが、ハッキリ言います「ニセモノ」です。本来のしあわせって、自然体のこと。我慢で疲れてストレスがたまってくると、夢の前に「痴話げんか」ですよ。
ちなみにTMNの作詞を数多く担当した小室みつ子さんは、小室哲哉さんの姉?それとも親戚?とよく訊かれるそうですが、単なる偶然の同姓だそうです。
We are going to make a brand-new day
終わりではなく、新しい日々の始まり。それは自分で創り出すもの。破壊と生成はいつだってワンセットです。
世間が何と言おうと、他人が何を言ってこようが、ハッキリとした自分軸を貫く覚悟を持っていると、不幸にはなりません。
なんども「ナイツ・・・」には励まされてきました。これからもきっと数えきれないくらい聴き続けると思います。
終わらせることは新しい始まり。古い自分の殻、脱ぎ捨てたくなりましたか?ワタシ達はどんな時も希望をもって、前進あるのみ!
・ここまで読んで下さりありがとうございました。
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