女子も転勤など当たり前にする時代になりましたが、今回は「夫の転勤と妻」という設定で考察します。
ワタシ自身が転勤族の妻を20年以上経験し、その間に10回の引っ越し(国内)をしています。
当時は心理学や脳科学とは全く縁のない普通の専業主婦でしたので、ただただ苦しかったのですが、あの頃の自分にもしこの知識があればあんなに長く苦しむことはありませんでした。
この記事では既に転勤の渦中にいる方や、
これから転勤の可能性がある男性と結婚するかもしれない貴女にとって、大変役立つ内容になっています。
悩みのループから抜け出す為の「論理的思考法」を転ばぬ先の杖として、ご活用くださると幸いです。
Contents
転勤族の妻のよくある悩み
- 自分の仕事に関する悩み
- 子育ての悩み
- 孤独という悩み
- 言葉が違う、方言などの悩み
- 食べ物が違う、味付けが違うという悩み
- 田舎や都会、慣れ親しんだ町と違うという悩み
- 自分が必要とされていない、生き甲斐が無いという悩み
- 寒さや暑さ、気候が辛いという悩み
野球やサッカーなどスポーツの試合では、ホームとアウェイのパフォーマンス発揮度に違いがあることがよく知られています。
2021年東京オリンピックで日本人が多くのメダルを獲得したのは、その典型です。
コンフォートゾーン
慣れ親しんだ場所で、自分らしくいられること。
リラックスできる。
安全を優先させ、危険に向かわせないための脳の働き。
外に飛び出すには余分なエネルギーを要する。
若者が海外留学にチャレンジするのは、彼らが心理的、肉体的にエネルギーが在るからです。
老人になってから留学する人が少ないのは、現状維持を優先するからですが、パワー不足が大きな理由と言えるでしょう。
コンフォートゾーンから飛び出し、新しい世界に飛び込む勇気は、それが自己意思であることに大きく関係しています。
妻が味わう夫の転勤とは、自分の意思がほぼ反映されず、他人(上司)によって下されるアウェイへの移動命令です。
ただし、そもそも夫を選んだのは自分なので、自分の意思が100%転勤と無関係か?というと違うのですが、この辺りの捉え方が本人の中で曖昧だと悩みのループにはまります。
引っ越し先が貴女の望む「住んでみたい土地」であれば、転勤の辞令はタダで移動できる上に、住居の提供なども優遇されてラッキーと感じるでしょう。
ところが望みと異なる地を命じられたり、妻にとって不都合なタイミングだと、大きな不満や不安が生じます。
ワタシの場合、とにかく行きたい転勤先は東京(都会)でした。
元夫も、都市部の辞令をプロポーズの時に匂わせていましたが、蓋を開ければ九州や山陰、離島といった、かなりの地方(田舎)ばかりを命じられてきました。
つまり転勤そのものに「良い悪い」という善悪はないのです。
それが楽しい妻も実際にいますし、誰もが苦痛な訳ではありません。
同じ転勤でも、なぜ楽しめないのでしょうか?
実は悩む人には悩む原因や理由が、自分の内側にあるのです。
では具体的に、それが何なのか?を、考察していきましょう。
縄張りの中でジーっとしてるのが一番だニャ
ボクはご主人様と一緒だったらどこでも平気さ!
どうやって悩みを軽くするか
悩みには、仕組み、構造、メカニズムを徹底理解すること。
すべてはそこからスタートします。
転勤族の妻の悩みは二段構造になっています。
一段目は、インナーチャイルドと呼ばれる人格の土台部分(0~13歳までの貴女)。
二段目は、現在の貴女のことです。
ワタシはこれを「ピザ理論」と名付けました。
一段目がピザ生地。
二段目がトッピング。
もしも生地が腐っていたら、上に豪華なトッピングを乗せて焼いても、腐ったピザになります。
「転勤ピザ」を食べてみたら、腐っていたという感じです。
転勤という具にだけ問題があるのではなく、そもそも腐っている生地自体が悩みを引き寄せているということです。
トッピングを変えるのではなく、まずは生地側を作り変える必要があります。
つまり、ご自身のインナーチャイルドと向き合う覚悟を決めること。
カウンセリングを受ける必要があります。
《インナーチャイルドについて、記事下のリンクからあわせてお読みください。》
さて、誰かが貴女の悩みを代行することはできません。
たまたま「転勤」というテーマで「学ぶ時が来た」と、明るく捉えましょう。
大丈夫!
貴女次第で、ピンチは成長のキッカケになります。
注意していただきたいのは、安易な解決法を求めないこと。
電話占い依存症になったり、ちょっとだけ飲むことがやがて癖になり、アルコール依存症(キッチンドランカー)になる危険もあります。
逃げるより、今すぐ自分と向き合う。
これが悩みを軽くする基本です。
悩みの解消法は、ワタシ達が作る料理と同じ。
材料を揃える、洗う、量る、切る、混ぜる、加熱する、分配するなど、小さな作業の積み重ねの結果、一皿の料理が完成するでしょう?
これをアルゴリズムと言います。
悩みのアルゴリズムを理解することによって、堂々巡りのループから脱出することが誰でも出来ます。
白ご飯の上に削り節をかけて、ほんのちょっぴりお醤油を垂らします
ネコまんまのアルゴリズムね
悩みから脱出する時、邪魔になるモノ
人生を変えたい時に邪魔になるのは、貴女が感情的になることです。
感情そのものは悪ではありませんが、使い方を間違わないよう注意しましょう。
ありがちな自己憐憫、愚痴、不平不満。
「誰かに聞いてほしい」という甘え、依存的な感情に囚われると、時間とエネルギーを浪費します。
低い波動の言葉を、言えば言う程、貴女の潜在意識にそれらの周波数が作用して、自己肯定感を下げてしまいます。
(誰かに不満を言えば言う程、悩みは増えてしまいます。)
さて、感情をセルフコントロールする、簡単な体の使い方があるので覚えて慣れてください。
色々やり方はあるのですが、基本を書きます。
口角を2ミリ以上上げ、鼻からゆっくり息を吸って、口からゆっくり吐きましょう。
目線は上げてください。
心地の良い音楽を聴いたり、部屋に花を飾ったり、美味しいコーヒーを淹れてください。
筋肉を緩ませる、リラックスするということです。
感情とは、脳内ホルモン。
貴女はご自分の表情筋や呼吸を変えるだけでも、脳内ホルモンをコントロールすることができるようになります。
とりあえず夫や会社を責めることを止める
転勤族の妻の悩みから脱出するために、とても大切なポイント。
かつてワタシは、この原因は夫にあると決めつけ、心の中で彼をずっとなじっていました。
そもそも最初に夫がワタシに「東京に行く」とウソを言うからこうなったんだ
夫がもっと上手く会社で立ち居ふるまえばこんな田舎に行くことはなかったのに
そもそもこの人と出逢わなければこんなことにはならなかった(ワタシに近寄ってきた貴方が悪い)
「他人は合わせ鏡の法則」
相手を見て感じることは、本当は自分の中に存在している。
相手を通して、自分の内面の隠しておきたい嫌な面(劣等感や差別感)を見せられている。
この法則に沿って過去のワタシを解釈すると、実はこういうことなのです。
自分が嘘つきだということ
自分が上手く立ち回ることが出来ない人間ということ
自分も彼を引き寄せたということ。お互いに似た者同士だという意味。
相手に感じる怒りや悲しみの主語を、全て「ワタシ」に置き換えるのは、かなり高度な思考です。
負けず嫌いな性格の人なら、受け入れることは困難かもしれません。
ですが大切なのは夫と勝ち負けを争うことではなく、貴女の人生そのものを変化させることです。
鬱々とした状態でフリーズしてしまうか、壁を突破するか。
人生を変えたいと本気で思うなら、法則を認める勇気を持ってください。
引っ越ししても失わない「自分の場所」を持ち続ける方法
ワタシが結婚した1994年は、まだガラケーも所有していませんでしたが、時代はすっかり変わりました。
インターネットとスマホの普及により、自分の場所を仮想空間に誰でも持てるようになっています。
スマホさえあれば、ホームページも無料で簡単に作れますよね。
自分が発信側になれますし、誰かの場のなかでコメントを投稿しながら関わることもできます。
ホームページ、ブログ、インスタ、ツイッター、フェースブック、ティックトック、YouTube。
オンラインサロンに入ったり、また自分が中心人物になったり、ZOOMを使って世界中の人と繋がることも可能です。
ネット上に、空母のような貴女の居場所を育てていきましょう。
ただし、先にも書きましたように、こころの土台を修復せずに、ネットを安易な逃避先にしてはいけません。
一時的に盛り上がっても、そこには貴女と同じようなレベルの人が集まりますので(類友の法則)、今度はネットでトラブルが発生してしまいます。
極端に傷つきやすいメンタルの弱い人や、
他人の発信やコメントに絡んでくる厄介な我の強い人も、両者「アダルトチルドレン」と言います。
ピザ生地に問題を抱えている人達です。
アダルトチルドレンは、ネット上ですら居心地のよい居場所を築くことは困難です。
スタートとゴールは同じ。
これはワタシが受講生さんたちに必ず何度もお伝えしている法則です。
居場所を充実させるためのコツがあります。
ハンドルネームで偽りのキャラを演じるのではなく、出来れば本名で、素性も適度に明かしながら、本音の貴女を爽やかにさらけ出してみることです。
良い循環を起こすこと。
そこで貴女の趣味を発信すると、取り掛かりやすいのではないか?と思います。
アダルトチルドレンさんは寂しがりなのに自分から嫌われることをやっちゃう難儀な性格なんだニャ
周りも迷惑だけど、本人が一番辛いはずなんだよね
趣味を持つ
こころと体の健康の為に、引っ越しをしても続けることが可能な趣味を持ちましょう。
ワタシにはゴルフの趣味がありました(今はお休みしています)。
かなり悩みだらけの当時でしたが、それでもゴルフのお陰で孤立は免れてきたと思います。
ゴルフの利点は、大抵どこの町であれ、練習場やコースが在ること。
田舎であればあるほど、かかるコストが低いこと。
仲間が居なくても、自分一人でも練習ができる所がゴルフの利点です。
テニスやバレーボールが趣味であれば、事情が違いますからね。
新たな仲間がすぐに見つかれば良いのですが、新天地でその保証はありません。
ゴルフにはお一人様でラウンドをエントリーできるアプリがありますし、
ネット上にはゴルフ仲間が繋がる為のサークル募集や、サイトも探せば見つかります。
知らない人とするラウンドは、少し勇気がいるとは思いますが、それも脳の「現状維持装置(ホメオスタシス)」が正常な証拠です。
絵を描くことや、料理、裁縫、釣り、山登り、趣味は何でも構いませんが、ポイントは一人でも出来るし仲間とシェアもできること。
夫に依存しない、自分の世界を持って下さい。
仕事を持つ
十分に高収入の夫だとしても、貴女の人生を充実させるために仕事を持つことをワタシはお勧めしたいと思います。
転勤族の妻が何処かに就職し、安定的に働くことはなかなかに困難です。
ですがネットを使い「個人事業主」としてする仕事であれば、何処に行こうと続けることが可能です。
どこかの企業に所属することを、無意識に当たり前だと決めつけていませんか?
固定給が毎月振り込まれることを、働くことだと思い込んでいませんか?
ワタシがこころの調律師としてプロデビューしたのは、転勤族を卒業したずいぶん後です。
転勤族の渦中にいた時、起業するなど全く考えたこともありませんでした。
繰り返しになりますが、ワタシの人生が上向きに変わったのは、ピザ生地(インナーチャイルド)に着手してからの話です。
それまでは何をやっても中途半端。
こころから生き甲斐も感じられない、虚しさばかりの日々でした。
なので仕事を持つにしても、貴女の土台に着手することが先決です。
働けば充実するのではありません。
そもそも充実した一日を過ごせる人が、仕事をしても充実するのです。
もし今は何のやりたいことも無いならば、パートに出てみましょう。
ワタシは近所のスーパーのパートが今の仕事に繋がる大きなキッカケになりました。
最初から立派な何かを得られなくても大丈夫です。
目の前の小さな一歩を始めることが肝心です。
人生はホップステップジャンプ方式。
仕事も一緒。
動きながら、発見しながら、成長していく。
貴女が世の中の役に立てる「志事」が出来たら最高に幸せですね。
ワタシは生きてるだけで飼い主さんの役に立ってる究極のお仕事やってます
君は芸も求められずにゴロゴロして、羨ましいワン
親としての心得
これは転勤族に限った話ではありませんが、子どもは親の背中を見て成長します。
13歳までの成長過程で、子どものピザ生地は完成します。
その期間、子どもの目に映る親がどんな心理状態で生きていたのか?
ピザ生地の出来具合は、育てた親の生き様の影響を強く受けます。
なので、転勤族の妻だからって、クヨクヨ悩んでる場合ではないのです!
子どもに見せて欲しいのは、赴任地の不平不満や愚痴を言っている貴女ではありません。
現実から逃げる背中を見せないでください。
乗り越えようと試行錯誤し、実際に行動している後ろ姿を見せてください。
間違ってもお子さんを使って自分の自尊心を満たそうとしてはいけません。
子どもにあれこれ習い事や勉強をさせて、貴女の自尊心を高めるコマにしようとしないでくださいね。
貴女は貴女。
子どもは子ども。
貴女はご自分の人生を生きてください。
こどもは親の言ってることより、やっていることを見ています。
こどもは親の矛盾を誰より的確に見抜きます。
貴女は、貴女の人生を、自分の意思で歩むことができます。
貴女の夢は何ですか?
親が夢を持ち、夢を語り、夢に向かって行動していることや、それが世の中の役に少しでも立っている事。
これが最高の子育てです。
転勤族だから出来ませんというのは、言い訳ですよ。
出来ない理由を並べるよりも、やれる方法を閃きましょう。
(閃き方は、ハイヤーセルフと繋がる記事のリンクを一番下に貼ってありますのでお読みください。)
まとめ
いかがでしたか?
転勤族の妻の悩みを脱出するヒントを掴んでいただけたでしょうか?
あの頃、ワタシは悩みの原因を夫のせいにし、会社を憎んでいました。
自分が出したマイナス波動はしっかりワタシに返ってきて、頭痛と肌荒れに慢性的に苦しんでいたものです。
もし今のワタシのこころの土台を持った状態で過去にタイムスリップしたならば、素直に土地の楽しみを見つけ、そこで成長できる自信があります。
自分の潜在的な未熟さが、アウェイに適応出来なかった本当の原因です。
妻の我慢や自己犠牲の上に成り立つ、夫婦の幸福はありません。
子どもにとっても同様です。
母親の背中を見て子どもは土台を育てていくのだから、まず貴女が幸せであることは義務なのです。
インナーチャイルドとハイヤーセルフの記事も読んで欲しいニャ
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